Aoi Industries
Micro Sprite Custom マイクロ スプライト カスタマイズ5
Micro Spriteを手に入れました。2000年前後から基本的な構造の変更のないJD Razorシリーズと比べて、(JD Razor MS-186やMS-285は別として) 時間の経過に相応しい、今風のキックボードです。シルエットはRazorと似ていますが、静かで滑らかな乗り心地は完全に別物です。

しばらく純正状態で乗って、2輪化キットや大径ウィ−ルを組み付けてみました。

日本では2009年の夏現在、ネットオークション等でしか流通しておらず、手に入れにくい状態です。とても良いプロダクトなので、代理店の方にも是非頑張っていただきたく...
トップチューブ周り等、Razorで溶接によって固定されていた部分が全てボルトで固定されています。折り畳み部の固定方法はRazorシリーズと比べて、スマートな形のデザインで、操作感も悪く無いです。クイック解除+ロック解除の2アクションが必要です。Razorタイプ独特の折り畳みレバーの遊びによるノイズが発生せず、(リリースボタンに遊びを作った構造の為、小さなノイズは発生しますが)非常に静粛性が高いです。
ハンドルポストを固定する為のクランプはダブルサイズで安心感が有ります。
各パーツの精度は非常に高く、ハンドル固定部やハンドルポストも大径化されており、Razorより剛性も高く感じます。但し、既存の規格を流用する部分も有り、これらはポリプロピレン製と思われる樹脂製のシムを介して固定されており、ハンドルポストの伸縮固定は、Razorシリーズに使われている真鍮の固定ボタンで位置決め後にクランプされます。固定ボタンが効くのは一ケ所のみで、かなり高い位置に設定されており、身長約170cmの私では、歩道の段差等を乗り越える際のちょっとしたジャンプや着地を考えると10cm程度高すぎました。固定ボタンを使わずクランプだけで固定しようとすると、樹脂のシムの歪みにクランプが逃げてしまい、着地時等にズリズリとハンドルが沈んでいってしまいます。解決するには固定ボタンを受ける開孔を新たに開けるのが良いかと思われます。
前述のハンドルポストの伸縮ギミックの対策として、今回はJD Razor MS-101Fのポスト(ハンドルをつける方)とMS-130Bのポストチューブ(フォークコラムに差し込む方)を組み合わせたハンドルセットに交換しました。この組み合せはポストを伸ばし切った状態が丁度、好みの高さになる為です。Micro純正に比べると走行中に撓むのが感触として判りますが、一発で位置出しできるのが気持ち良いです。重量は交換後の方が若干軽いです。Spriteはトリック向けの機種でもないので、身長によってアジャストできるように改良して欲しいものです。
Spriteには箱出しでフロント120mmリヤ100mmのウィールが付いてきます。そのせいかデッキは水平ではなく前上がり。手持ちのMS-130B3からフロント2輪化パーツとVolcanixの110mmウィールを移植して、デッキを水平ぎみにしてみました。二輪化キットは72mmウィール装着で110mmウィール相当の高さになる設計なので、前後とも110mm仕様になっているわけですが、まだ若干前上がりです。ヘッドの角度がやや立ったので、それまで乗っていたMS-130B3と比べてクイックな印象がしましたが、数日で慣れる範囲でした。

リヤのフェンダーブレーキは110mmウィールでクリアランスが5mm程度です。120mmウィールは干渉して入りませんでした。デッキとのクリアランスは十分にあるので、フェンダー自体をBulette等、他のモデルのパーツに交換すれば使用可能かも知れません。フェンダーの内側にはブレーキの効きを高める為と思われるリブがモールドされていますが、効果はそれほど感じません。濡れた路面では無い方がブレーキの効きが良いと思われます。リヤウィールはプレス加工を利用したスペーサーで挟んで固定します。ウィール側にはムラサキスポーツで見つけたABEC-7のベアリングと、S-fourで見つけた削り出しスペーサーを使用してみました。全体の精度が良いからか、大径ウィールの慣性も手伝って、指先で軽く回すだけで30秒以上空転します。(72mmのフロントは同じベアリングとスペーサーで10秒程度)

デッキの裏側もRazorと違い、フィンが2枚立った様な構造になっています。ノイズが発生し難く、静粛性が高い設計です。

ハンドルを取り外さないで使う際、ハンドルとステムの間のクリアランスが原因でノイズが発生します。今迄、セロテープ等をハンドルに挿入部に軽く巻くことで対処していましたが、コニシの「ネジやま救助隊 ゆるみ止め」を塗布して固定した所、セロテープ以上の効果が有りました。ハンドルの付け外しを行う場合にはお薦めできませんが、なかなか良いです。
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